8日目(8/24) マサイ・マラ滞在 2日目
<この日の教訓>
特になし。
<本文>
この日は早朝サファリ・ドライブだったので、5:30に起床し朝食は取らずに6:30に出発です。ジョセフはマラ川とは逆の方向に向かいました。ヌーの移動している大群のある方向に車は向かいました。ケニアのマサイ・マラ動物保護区は、タンザニアのセレンゲティ国立公園と完全に繋がっています。この二つを分けるのは人為的に地図上に作られた国境だけです。ここにはヌーが150万頭~200万頭いると言われています。そのヌーの大群がタンザニアのセレンゲティ国立公園から乾季になると餌の草を求めてマサイ・マラに移動してきます。マサイ・マラでひとしきり餌を食べた後、セレンゲティ国立公園に戻るというサイクルを一年を通じて繰り返します。その途上で彼らの行く手を阻むマラ川がマサイ・マラ動物保護区にあるのですが、彼らは勇猛果敢にこの川渡りに臨むのです。このヌーの大群の大移動を英語ではMigrationと表現し、マサイ・マラで売っている公園の地図にもヌーが川をよく渡る場所を「Major Migration Point」と表示されていることもあります。
150万頭とか200万頭とか、どんなものか想像がつきませんが、ヌーが集まっているところにいくと本当に「ヌーだらけ」です。アンボセリ国立公園にもたくさんのヌーがいますが、マサイ・マラのヌーの数は桁違いです。黒っぽい色をしているのですが、遠くから見るとアリの行列のようです。「150万頭とか200万頭って一体どうやって数えるんだろう?」と感じてしまいます。これだけの数が至るところにいるわけなので、ヌーの川渡りは一日で終わるはずはなく、いろんなところで何日にも亘って発生しているということが、現地に行くとよく分かりました。
ヌーはシマウマと仲が良く、ヌーの群れとシマウマの群れが一緒になっているところを良く見かけます。一方で、ジョセフによるとゾウはヌーの臭いを嫌うらしく、ヌーのいるところは避けるらしいです。ヌーは結構走るのが速く、時速60kmぐらいで走ります。そこそこのスピードで車を走らせているときにヌーに近づくと、ヌーはすぐには逃げずに、何故か「こいつ何だろう?」といった感じで近寄ってくる車の方向をボッーと見つめています。そして、車がさらに近づいてぶつかりそうになるころになって、漸くいきなり踵を返すように、体を反転させて向こうへ走り出します。ところが、車からそのまま離れていけばいいものを、何故か車と暫く並走し、次に車の前をわざわざ横切って、はじめいたのとは反対側の方向へ走っていくのです。この走って行く姿は本当に滑稽です。
こんな感じで暫く走っていくと高さ1m強で白くててっぺんの尖った部分を切り落とした形をした三角錐のような柱が立っていました。車がその三角錐に近づくと、ジョセフは「車から降りてごらん。」と言ってくれました。てっぺんの平らな部分の真ん中に線が引いてあり、線の片方に「K、1」もう片方に「T、19」と書いています。Kがケニアの頭文字、Tがタンザニアの頭文字を指しており、真ん中の線は国境を示しています(19と1の番号はよく分かりませんでした)。この柱が2km毎に立っているらしいです。これ以外に国境を示す柵なんかは何にもなく、これを見ていると、「アフリカの国境はヨーロッパ人が勝手に地図の上に作ったんだぁ。」ということが実感できます。
この柱から少し走ったところに小さな水の流れがあり、その流れに沿って木が並んでいます。こういう木の上にヒョウが隠れていることがあるので、ジョセフが探してくれたのですが、結局見つかりませんでした。数あるアフリカの動物の中でも、ライオン、ゾウ、サイ、水牛、ヒョウはビッグ・ファイブと呼ばれています。今回の旅行ではヒョウだけには出会うことができませんでした。
その後、車は草原の中をゆっくりと走りました。途中、ジャッカルに出会いましたが、ジャッカルは臆病者なので、素早く逃げていきました。さらに進んでいくとハゲワシが集まっているところがありました。ハゲワシは通常はところどころにある木のてっぺんでじっとしているのですが、何故か草原のど真ん中に20~30羽も集まっています。車で近くに寄ってみると、ライオンかなにかが食べ残したヌーの死骸を集団で食べています。ハゲワシはするどい嘴を持っており、また普通のワシとは違って名前が示すように頭に毛が生えていないため、死んだ動物の体の奥まで頭を突っ込んで肉片を引きちぎることができるのです。たくさんのハゲワシが1頭のヌーの死骸に群がって餌の取り合いをしています。なかには羽を目一杯広げて威嚇しているものもいます。羽を一杯に広げると2mもあってとても大きいです。
ハゲワシの集団を後にして暫く進むと、また同じようなハゲワシの集団が見つかりました。再び近づくと、今度も同じようにヌーの死骸が横たわっていましたが、ハイエナがヌーの死骸の上に乗って一生懸命食べているところを、ハゲワシが隙を見ては横取りを狙っているところでした。ハイエナは「ハイエナのような奴」という表現もされるようにとかく印象の悪い動物ですが、近くで見ると目がくりくりしてなかなかかわいい顔をしています。もっと小さいという印象を持っていましたが、実際に見てみると結構大きな体をしています。ライオンよりも力が強いと言われる顎でライオンの食べ残しでもガリガリとかじって食べていきます。ハイエナってライオンの食べ残しばかりを食べると言われていますが、実は自分でも狩りをすることがあるらしく、時にはハイエナが仕留めた動物をライオンが横取りすることもあるそうです。ハイエナの体型は少し変わっていて、前足から頭は立派なのに、後ろ足は貧弱です。そのためあまり速く走ることができません。かわりに強い顎と消化器官を持っているのでライオンなどの食べ残しで生き残ることができるのですが、そのせいで「ハイエナのような奴」と言われるようになってしまいました。でも、くりくりしたかわいい目をして食べ残しを無駄にしないように一生懸命食べている姿を見たニコニコパパはハイエナのファンになってしまいました。
こうしていると9:00近くになり、この日の早朝ゲーム・ドライブは終了しました。
ホテルに戻り、ゆっくりと朝ごはんをいただきました。夕方16:00スタートのゲーム・ドライブまでは十分時間があったので、トランプ、読書、ブログの原稿作りをして過ごしました。
16:00に再びゲーム・ドライブに出発です。今回は「ヌーの川渡りが見たい。」とジョセフに告げ、マラ川の方向を中心に回ってもらうようにしました。前日、ヌーが川を渡った辺りに行くとヌーが川べりに降りていっているので、川渡りを期待して見に行きました。ところが、川べりまで降りて行くのですが、水を飲んだ者から陸に上がって来た方向に戻っていきます。暫く待っていましたが、全く川を渡る気配がないので、あきらめて他の動物を見に行くことにしました。ヌーやシマウマはたくさんいますが、次によく目にするのはトムソンガゼル・グランツガゼル・インパラ・トピ・エレントなどの鹿の仲間です。時々、イボイノシシやハイエナなどが見つかり、川を覗くとカバがたくさんいます。実はカバは結構凶暴らしく、一度、川べりでジョセフが「車から降りていいよ。」と言ってくれたときも「カバには気をつけないといけないよ。」と言っていました。カバはたいていは水の中にいますが、時々陸に上がって草を食べます。通常は夜の間に草を食べて昼間は涼しい川の中にいるらしいのですが・・・。
そうして暫く走っていると、ゾウの集団に出会いました。マサイ・マラではアンボセリほど頻繁にゾウに会うことはありませんが、ときおりゾウの集団にも出会うことができます。このとき出会ったゾウの集団には生まれてそれほど日が経っていないと思われる子ゾウがいました。アンボセリでも子ゾウを見ることがありましたが、この時見た子ゾウはもっと小さくてかわいかったです。生まれたてでも100kgを超す体重があるので、この子ゾウも200kgぐらいの体重はあるのでしょうが、大きなもので6トンにもなる親ゾウに囲まれているととてもかわいかったです。
ゾウを後にすると、今度はオスの若いライオンを見つけました。若いオスライオンはメスのいるような集団に属することはなく、一人でいたり、同じような境遇のオスライオンでグループを形成することが多いらしいです。オスライオンはたてがみがありますが、若いうちはそれほど長くないので、パッと見るとすぐにはオスかメスかが分かりません。このオスライオンもそういった感じのライオンでした。
東京都にある多摩動物園ではライオンバスというバスがあり、このバスは外側の窓のところにライオンの餌となる肉片をつけてライオンのいるエリアに入っていきます。そうするとライオンはバスに寄って来て窓のところにつけてある肉片を食べていきます。ライオンが近寄って肉片を食べていくのは結構迫力があります。ニコニコ家族のみんなもこのライオンバスに乗った経験があるので、「アフリカのライオンも同じように人が近寄ると食べに来るんだろうか・・・。」と思っていました。だから、「車高が2mぐらいあるとは言っても、天井が大きく開いている車に乗って大丈夫かなぁ?」と心配していました。ところが、ニコニコ家族の乗った車はこれでもマシで、なかには車体の側面に窓の付いていないジープタイプの4WD車もあります。そんな車に乗っている人は、地面から1mぐらいのところで窓も無く全開となっており、「ライオンが飛び込んできたらすぐにガブリとやられてしまうんじゃないか?」と感じてしまうほどです。でも、ライオンは人間には目もくれません。この若いオスライオンも5mくらいしか離れていないところで見ていましたが、車を気にすることなく自分のペースで悠然と水のあるほうに歩いていきました。このライオンは狩りをする気はなさそうだったので、ニコニコ家族もその場を離れ、そろそろ日が傾きかけてきたのでホテルに戻ることにしました。ホテルに戻る途中、チータの親子がいるという情報が入りました。既にたくさんの車が輪になって終結している真ん中の土の盛り上がったところにチーターの親子がたたずんでいました。前の日にみた赤ちゃんチーターよりも大きめの子供たちが5頭いました。
その後、ホテルに向かいましたが、夕日がとても綺麗でした。ホテルで夕食を済まし、翌日に備えました。
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